レンズの構造
オルソケラトロジーは、就寝時にハードコンタクトレンズを装用することで角膜前面を平坦化させて屈折矯正効果を得るものです。従ってレンズの構造自体も、従来の視力補正用酸素透過性ハードコンタクトレンズと大きく異なります。「オルソ-K」は、4つのカーブから構成され、レンズ中央部分は周辺部分よりフラットなデザインが施されています。

●ベースカーブ(BC)
レンズの中心部、直径6.0mmの大きさです。この部分のフルオレセインパターンは、最小クリアランスであるため、暗い色となります。
●リバースカーブ(RC)
傾斜の急な(スティープな)カーブです。涙液がプールされるためフルオレセインパターンは黄緑色のリング状に観察されます。
●アライメントカーブ(AC)
角膜上でレンズを支える部分です。薄い涙液層のため、フルオレセインパターンは暗い色調となります。
●ペリフェラルカーブ(PC)
レンズの周辺部のカーブです。適度なエッジリフトにより明るいフルオレセインパターンとなります。
フルオレセインパターン
下の図は、良好にフィッティングされた「オルソ-K」装用時のフルオレセインパターンです。処方に際しては患者個々のフルオレセインパターンを確認しながら、フィッティングが良好であるかを判定していきます。黄緑色のリング状パターンが特徴です。

各カーブの役割
オルソ-Kの断面図
ベースカーブ(BC)は患者のターゲットパワー(目標矯正値)に合わせて角膜前面を押さえて平坦化させる部分です。アライメントカーブ(AC)はレンズのセンタリングを保持し、十分な屈折矯正効果を得る役割を果たします。この2つのカーブによる角膜の圧迫により効果が発現します。リバースカーブ(RC)は、角膜上皮細胞を再分布させるための部位です。ペリフェラルカーブ(PC)は、涙液交換を促進し、レンズがスムーズに取りはずせるようにします。
レンズ特性
レンズ素材
- 構成モノマー:
- ケイ素・フッ素含有メタクリレート系化合物、MAA
- 着 色 剤 :
- アントラキノン系着色剤
- 紫外線吸収剤:
- ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
- レンズカラー:
- ブルー
主な物性値
| 項目 | 物性値 | 備考 |
|---|---|---|
| 屈折率 | 1.422 | n |
| 視感透過率 | 81% | 380~780nm |
| 酸素透過係数 | 104×10-11 | ISO Fatt 法※ |
※:(cm2/sec)・(mLO2/mL×mmHg)
